京都観光2017年 第51回京の冬の旅特別公開 西福寺で、九相図や地獄絵図を観てきました

京都の神社仏閣

2017年第51回京の冬の旅 特別公開は、何か所か行っていますが
ここ六道というか、六波羅密寺にほど近い西福寺という比較的小さな寺に行ってきました。
京都観光に特別公開の時期に合わせるのもいいですね。




西福寺への行き方

六波羅密寺への行き方と同じになります。
ちょうど最寄り駅でいえば、京阪祇園四条駅かその南の
清水五条駅の中間になります。

祇園四条駅からだと、駅を出たらその前を南北に走る川端通を
南に進みます。松原通が交差したらそこを左折。
ずっと松原通を東方向に歩くと、西福寺に到着します。

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京の冬の旅の看板もありました。

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西福寺の周辺地図です。

西福寺とは?

このあたりは、昔は葬送の場であった鳥辺野の入り口でした。
”あの世”と”この世”の境であった”轆轤町”に立つお寺です。
轆轤町という名前は実は昔は髑髏町という名前だったそうです。
というのは、このあたりが、昔は葬送の場、火葬も出来ませんでしたし、
土葬にするのも大変ということで死体が山のようにあったそうです。

京都観光では珍しい場所になりますが歴史を感じれます。
そういった場所にあるお寺でしたので、西福寺には、
この世・あの世に関わる貴重な作品が2つありました。

1)檀林皇后九相図
檀林皇后とは、平安時代の嵯峨天皇の妃であり、大変な美人だったそうです。
その当時もこの皇后が、しばしば西福寺に参拝に訪れていたそうです。
その皇后が亡くなる際に、自分は後は外に野ざらしにして、鳥や動物に
食べられ、最後は土に還ることを望まれ、実際にそうしたそうです。
その様子を九相図として江戸時代に描かれたものが展示されていました。

九相図とは、屋外に無造作に放り出された死体が徐々に朽ちていく様子を
九段階にわけて描いた仏教絵画のことで、もともと中国において、
死体がどんどん変わってゆく様子を観るという九想観という考え方
があり、それが僧の修行の一つになったようです。

人の世の儚さ・無常を伝えている絵になります。

2)地獄絵図(六道十界図)
六道とは、仏教でいわれる地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、人道、天道の
六つの道のことです。
また、仏・菩薩(ぼさつ)・声聞(しょうもん)・縁覚(えんがく)という
四つの世界(四聖界:しせいかい)があり、
六つの道と四つの世界を合わせて十界と称し、それを現したのが
今回展示された地獄絵図でした。

毎年夏に九相図や六道十界図は観ることができます

今回西福寺は、京都観光、京の冬の旅初公開でした。
ただし、これとは別に、近くの六道珍皇寺が実施する六道まいり=精霊迎えのときに公開されています。
まさに、過去に生と死のはざまにいたお寺ならでわの、貴重な九相図と六道十界図でした。
今からなら夏の京都観光プランにピッタリかもしれません。めったにないチャンスだと思います。

関連記事:六道珍皇寺と六波羅蜜寺

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