【京都本の紹介】 ”京都の定番” の紹介と感想を記します

京都紹介書籍

2015年5月に出版された 幻冬舎新書 ”京都の定番”をご紹介させていただきます。

著者は、柏井壽氏
本業は、歯科医でありながら、たくさんの京都に関する本や京都以外の旅行・観光に関する
本を多数書かれている方です。
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この柏井さんが、この本では、”京都の穴場を探求するより、まず定番を抑えよう”ということで
柏井さんなりの京都の定番を紹介なさっています。

以下、この”京都の定番”のポイントを紹介するとともに感想を記したいと思います。

全部で8章あります。

第一章 京都名所再見
第二章 京都の食の定番
第三章 今日土産の定番
第四章 京都の桜と紅葉
第五章 京都の夏の定番
第六章 京都の冬の定番
第七章 京都のお茶
第八章 花街と祇園町の愉しみ

それぞれ少しずつ紹介してみたいと思います。

第一章 京都名所再見

まずは、京都駅から歩いていける東寺を紹介しています。
東寺の有料拝観場所である金堂や特別拝観のときだけ内部が見れる五重塔に加えて、
無料で拝観できる幾つかの建物を紹介しているのがユニークです。
さらに”昔は東寺だけでなく西寺もあった”とか、”南の南大門から入れ”など
さすがに長年京都の名所を紹介してきた方ならではの知識・見識だと感じました。

東寺の後は、平等院、清水寺、南禅寺、金閣寺、銀閣寺、上賀茂神社、下鴨神社と
まさに定番の寺が順々に紹介されています。

第二章 京の食事の定番

”京”という名前がついているお店には要注意というのが面白い知見でした。
あと、祇園とかの名店割烹などが何店か紹介されていますが、
なかなかそれらの店は手が出せないので、名店のお弁当が買えるという話が役立ちました。
さらには、京都で意外とも言えるほどおいしい料理として、肉料理、麺、中華などが紹介されており、
今度時間を見つけて紹介されてる店に行ってみようと思いました。

第三章 京土産の定番

正直申し上げてこの章は物足りませんでした。
というのも、紹介しているお土産が、生八橋と一澤信三郎帆布しか 無いのです。
新書のページ数との兼ね合いもあったかとは思いますが、もっとお土産を紹介していただきたかったですね。

第四章 京都の桜と紅葉

桜については西・東の定番が書かれていましたが、紅葉については
定番ともいえる東福寺、永観堂、嵐山などが紹介されていないのが
定番なのになぜ?と感じました。

第五章 京都の夏の定番

半分以上を祇園祭の説明に割いていました。それ以外は、京野菜の話や、五山送り火の話など。
まさに定番といえる話でした。

第六章 京都の冬の定番

年明けの行事が開催されるお寺などが簡潔に書かれていて役立ちました。

第七章 京都のお茶の定番

冒頭こそお茶の店の紹介でしたが、後半は京都のさまざまな喫茶店の紹介
と変化しました。でも京都の喫茶店自体が京都らしさ、京都の定番のひとつといえますね。

第八章 花街と祇園町の愉しみ

京都にある5つの花街の紹介に始まり、舞妓と芸妓の違い、御茶屋さん選びなど
京都での粋な愉しみも記されています。

本章の後ろには地図や、紹介されたお店などの情報が記されていて、
また自分で調べようとする際に便利です。

全体感想
新書という制約上、ページ数も限られていたのでしょう・・・京土産の定番など
物足りない内容もありましたが、全体としては著者の広くて深い京都全般に関する知識・見識
が窺える記述が多数あり、とても楽しく読むことができました。

楽に読める内容なので、ぜひ京都の定番・基本を勉強するのに最適な本だと思います。

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